一時保護・児相問題

【子供を守るという仮面の下で】第4話【13分で決まったこと】

更新日:

2024年8月15日──

午前中、一本の電話が鳴った。
相手は児童相談所だった。

「お子さんの件でお話ししたいので、センターまで来てください。」

突然の呼び出し。
理由は聞かされないまま、妻と次女、長女を連れてセンターへ向かった。

子ども達にも話を聞くとのことで、別々の部屋に通された。

面談室に通されると、職員がこう言った。

「まずはお話を聞かせてください。」

私たちは順番に説明した。
花火大会の夜のこと。
次の日からの娘の様子。
整形外科での診断と処置。
できる限り正確に、淡々と。

それを聞いていた3人の職員は「所内でこの情報を共有します。」と言って退出した。
(この時すでに別室から次女が居所不明の場所に連れ去られていたとは思ってもみなかった)

13分後。

3人の職員が戻ってきたとき、空気が変わった。

以下は記録をもとに職員が私たち保護者に突きつけた実際のセリフをプライバシーに配慮した形でリライトしたものだ。⇩

「これから同じことが繰り返されないようにっていう点ではお父さん、お母さん共に同じ思いなのかなっていうふうに思うんです。で、それは私たち児童相談所も同じ思いで、でー、今センターの中で話してきた結果についてお伝えさせていただくと、今回なんでこういうことになってしまったかっていうところの原因って正直わからなかったかなと思うんです。車の中での出来事かもしれないっていうのも、これも、推測ですよね。怪我の程度も、大腿骨っていうと、お父さんスポーツされてたらよくご存知やと思うんですけど、一番折れにくい骨が今回折れてるっていうことになるので、お父さんとお母さんのお気持ちとは違う形になってくると思うんですけど、児童相談所としてはやはり、今回の怪我っていうのは重く受け止めてるんです。原因はわかりません、何が起きたか。でも、お家の中で子育てしてる中で「切り傷」とかね「たんこぶ」とかっていうのは、よくあると思うんです。こけたりね。するって子どもよくあるので、ただ骨が折れるっいうのが、今回、2回目になる(肘の原因不明の怪我が過去にあった)、でしかも、今回大腿骨の骨折っていうようなこともありますので、児童相談所としては、これはネグレクトに該当するという判断でネグレクトっていうのは、食事をよくね食べさせてないとか、よく聞かれるかもしれないですけども、子供の安心と安全を守られてないっていうところでも、このネグレクトっていう言い方をするんですね。というところで、児童相談所としては同じことが繰り返されないための方法を一緒に考えていく間、娘さんを一時保護させていただく。お家にいる状態でこれからのことを話をしていくっていうにはかなり今回のことは重い出来事であると判断したんですね。結局、今後のことがしっかりと同じことが繰り返されない為の方法をしっかりと話し合うまでは、児童相談所としては、今の段階ではお返しするのは難しいと判断なんです。」

耳を疑った。

「え……ちょっと待ってください。
骨折は診断されていて、原因もだいたい分かっていると整形の先生に……」

言い終わるより早く、職員はこう続けた。

「原因が“推測”のままでは安全確認ができません。」


説明を始めてから「所内で共有する」と言って退出して、職員が戻ってきて、その言葉が告げられるまでの時間。13分。

その間、何かを検証したわけではない。
ただ私たちの話を聞き終え、別室に移動して協議している形式にしたのだろう。
“原因が分からない””怪我の程度を指標としている”という一言で決定された。

居場所は教えられない。
期間もわからない。
面会は可能だが、一週間に一回程度だ。

13分で、家族が引き裂かれた。

そこから1時間以上、施設内で長女と妻は泣き叫んだ。
(この録音が開示される時がいつか来るだろう)

長女は泣き喚いた。
「どうして、どうして○○(妹)帰れないの?かえりたい!〇〇ーーー!!!!(妹の名前)」
と、1時間以上叫び続けた。

妻は泣きながら空気が揺れるほどの勢いで施設内に響きわたる声で叫んだ。
「私らみたいな家族の子を保護せんと虐待されてる子を保護せぇよ!!!」

私はこの、自分の詰めの甘さを悔やんだ。
しばらくして、妻と長女を宥めた後、帰路についた。

言いようのない喪失感。

それこそ息子が突然死したときのような、トラウマが蘇った。

重い空気の中、私は奥歯を音がなるほど喰いしばって自分の中心にとてつもない怒りを溜めた。

一緒に考えてほしい

「原因が“特定できない”というだけで、
13分の判断で、親子を引き離していいのだろうか?」

「情報を共有するといったときに、すでに30分前に次女が連れ去られたことは倫理的に許されるだろうか。」

「保護という名の下に、親の声や証拠は、どこまで届いているのか?」

あの日、センターで何が起きたのか。
その答えを知るために、私たちは全ての記録を見直し

これから言葉にしていく。

次回予告

第6話
「面会までの8日間。声が届かない時間。」⬇︎

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