突然、児童相談所(児相)からの連絡。
気づけば、あなたの子どもが一時保護されていた──。
この瞬間、ほとんどの保護者は頭が真っ白になり、何をすべきか分からないまま時間が過ぎてしまいます。
しかし、最初の72時間の行動が、その後の展開や親子再会までの期間を大きく左右します。
私は実際に、次女が事故による骨折をきっかけに児相へ一時保護される経験をしました。
そのときの一次体験と、制度的な知見をもとに、初動で何をすべきかをまとめたのがこのガイドです。
この記事を読むことで、あなたは
- 何を優先すべきか
- どう記録を残すか
- 避けるべき行動は何か
を具体的に理解できます。
そして、72時間後からの交渉や面会準備を有利に進めるための土台を作れます。
まとめ
一時保護は突然始まり、保護者が状況を把握する前に進んでしまうことがほとんどです。
だからこそ、感情的な反応よりも「記録」と「戦略」を優先する必要があります。
- 0〜6時間:録音開始、時系列メモ、子ども側の記録も確保
- 6〜24時間:書面提出、医療意見の取得、動画ログ開始
- 24〜72時間:追加書面提出、証拠整理、次の交渉の布石
- 避けるべきNG行動:感情的抗議、曖昧な発言、記録なしでのやり取り
- チェックリスト:行動を漏れなく実行するために活用
この72時間は、「親の想いを形にする準備期間」です。
感情を記録に変え、記録を行動に変え、行動を未来につなげてください。
0〜6時間でやること
1. 連絡を受けたら
突然の一報は、ほとんどの場合あなたの予定や準備を奪います。
私の場合も、妻から「児相から連絡が来た」とだけ告げられ、仕事を切り上げて帰宅し、そのまま児相へ向かいました。
児相は「けがの経緯を聞きたい」と言っていました。
この時点では、こちらの説明に耳を傾け、アドバイスをもらえる場だと思っていました。
2. 施設に入る前に必ずやること
不安がよぎったら、記録を開始します。
私は児相に入る前に、自分のスマホで録音を開始。
さらに、長女のカバンにもスマホを忍ばせ、子ども側のやり取りも録音できるようにしました。
3. 面談の流れと注意点
児相では、親子が別室に分けられ、聞き取りが始まりました。
私の場合、まだ経緯を説明している最中に、別室の次女はすでに連れ去られ、一時保護が実行されていました。
職員はこう説明しました。
- 「情報の共有をしてほしい」
- 「安心と安全が守れていないことはネグレクト」
- 「原因が不明なら家の安全が確認できるまで一時保護する」
この段階で、結論はほぼ決まっていたと感じます。
POINT
- 記録は音声が最優先(時系列・誰が何を言ったかを残せる)
- 子ども側のやり取りも可能な限り確保
- 録音開始は建物に入る前が安全
- 児相では冷静に、感情的にならずに、権利を主張。
- 協力姿勢は見せつつ、疑問点は全て聞く。
6〜24時間でやること
1. 不服申立ての現実的判断
一時保護に不服を申し立てる制度は存在しますが、実務的にはハードルが高いです。
- 手続きが複雑
- 期間が長引く可能性が高い
- 膨大なリソース(時間・費用・精神力)が必要
私はこの時点で、「保護者にとっては不利」と判断し、別の方法に集中することにしました。
2. 記録方法のアップグレード
翌日からは、単なる音声だけでなく動画ログの撮影を開始。
- 感情の記録(その時の心境)
- 状況の分析
- 事実整理
これにより、後で時系列や証拠を第三者に説明する際に強い資料になります。
POINT
- 動画はスマホで十分
- 日付・時刻を必ず入れる
- 主観と客観を分けて話す
3. 法的・政治的ルートの検討
- 弁護士:児相案件は高額になりやすく、当時の私は断念
- 市議会議員:協力を要請したが、制度上の限界で介入は不可
この経験から、制度外の介入は期待値を下げつつ、動かせる範囲にリソースを集中することの重要性を痛感しました。
4. 医療機関からの情報確保
今回、児相への通報は病院から行われていたため、直接病院に出向き、医師に意見を求めました。
- 「どのような怪我か」
- 「どのような状態で発生する可能性があるか」
医師の説明はすべて録音し、記録として残しました。
5. 書面での確認と抗議
- 一時保護翌日(8月16日):疑問点や抗議内容を書面で提出
- 8月19日:連絡がないため、面会申請書を作成し投函
- この投函をきっかけに、初めて職員から連絡がありました。
POINT
- 書面は必ず日付・署名を入れ、控えを保管
- 送付は手渡し or 郵送(記録が残る方法)
- 返答がなければ、次のステップを明確にして再アプローチ
24〜72時間でやること(文章化案)
1. 書面での公式アクション
一時保護後の最初の数日は、直接的な面会や状況確認が進まない場合があります。
私の場合もそうでした。
- 8月15日:一時保護実施
- 8月16日:意見・抗議の書面を作成し、児相に投函
- 8月19日:面会申請書を提出(郵送投函)
この2本の書面提出を経て、初めて児相職員から連絡が入りました。
内容は「面談日を決める」という事務的なもので、こちらの主張や質問に対する回答はまだありませんでした。
POINT
- 書面提出は日付・署名入りで必ず控えを保管
- 内容は簡潔に「事実」「要望」「根拠」を記載
- 投函や郵送は記録が残る方法を選ぶ(簡易書留など)
2. 証拠の整理と保存
この時期は直接的な進展が少ないため、手持ちの証拠を体系的に整理します。
私が揃えたものは以下の通りです。
- 一時保護当日からの動画ログ(感情・分析・状況整理)
- 医師への聞き取り録音(怪我の種類と発生可能性に関する意見)
- 時系列メモ(日付ごとの出来事・発言・提出物)
これらは後の交渉や第三者への説明において、発言や事実の改ざんを防ぐ根拠になります。
3. 72時間以内に意識すべきこと
- 感情だけで動かない:行動は必ず記録とセットで
- 書面で動く:口頭よりも証拠価値が高い
- 準備期間と割り切る:面会や本格的交渉は数日後になる可能性が高い
この72時間を、**「次の局面への布石」**として使うことが、長期戦での結果を左右します。
避けるべきNG行動
1. 感情的な抗議だけを繰り返す
怒りや悲しみは当然ですが、記録や証拠がない状態で感情的な言葉を繰り返すと、
「不安定な保護者」という印象を与え、記録にも残って不利になる可能性があります。
2. 曖昧な説明をする
「多分…」「だったと思う…」といったあいまいな発言は、相手の解釈に都合よく利用されます。
必ず事実と記録に基づいた説明をしましょう。
3. 記録を取らないままやり取りする
後で「言った・言わない」の水掛け論になると、証拠のない側が不利です。
音声録音、日付入りメモ、提出書面の控えは必須です。
4. 相手の論理や立場を全く理解しようとしない
児相や警察にも役割や権限の範囲があります。
相手の立場や権限を把握することで、交渉の優先順位と戦略が立てやすくなります。